問題の認識を共有する事で推進力をアップしましょう!

前回問題を見つけるために把握すべきことについてお話ししました。

これにより、問題・課題が明確になってきたと思います。

ただし、それはあくまで経営者としての視点によるものです。これらは現場と共有していく必要があります。

今回は共有の仕方についてお話していきます。

経営者と現場のギャップを埋める事が目的

経営者と現場のギャップを埋めると改善の推進力がアップします。

経営者は未来志向と現場は現状志向です。

経営者が描いた未来に対して、理解をし、納得したうえで、やる気を出してもらう事が重要です。

ありたい姿

ありたい姿で当社の未来を共に描きましょう!

前回、具体的に以下の内容にありたい姿を描いて頂きました。

ありたい姿を考えるポイント
  • 売上について
  • 利益について
  • 人材について
  • 設備について
  • 働き方について
  • ライバルについて

    具体的になったありたい姿に対し、意見をもらい、同意を得ていきます。

    売上については単価×数量という式が成り立ちます。

    売上アップには単価を上げる。もしくは数量を増やすといった方法が考えられます。

    当社はどちらについて強化すべきかを話しあっていただきたいのです。

    ありたい姿を社長から現場に伝えてください。そのあとにあ

    単価を上げる?数量を増やす?といった質問をしてください。

    例えば単価を上げるといった意見が出た場合には、

    • 今よりもっと難しいものを出来るようになる!
    • 今よりもっと大きいものを加工できるようになる!
    • 今よりもっと微細加工が出来るようになる!

    といった具体的方法まで一緒に検討しましょう!

    数量を増やすという意見が出た場合には、

    • 新規取引先を増やす!
    • 既存顧客の仕事を断らないようにする!

    といった具体的方法を検討していきましょう!

    するとこれらを達成するために、現場で取り組んでいくべき事が決まってくるはずです。

    当然の事ながら、ありたい姿の達成には現場の力だけでは足りません。

    営業力強化が必要になるかもしれませんし、品質保証部等の検査部門の強化が必要になるかもしれません。

    このように現場改善をするためには会社全体の問題を社内で共有する事で戦略が出来てくるのです。

    強み(弱み)

    強みを共有して職人魂を刺激しましょう!

    前回強みについてQCDの視点で把握するようにお話しました。

    製造業の強み
    • Q品質
    • Cコスト
    • D納期

      上記の3つのうちどれが、顧客から評価されているのか把握していただけたと思います。

      ではこの実際の評価を現場に伝え、褒め称えましょう。

      現場の努力が売上につながっているわけです。

      品質・コスト・納期の具体的評価を伝える事で自分達の強みを理解できます。

      一方、当社の未来の中では強みを伸ばしたり、弱みを克服したりする必要があります。

      ありたい姿で一緒に考えた単価を上げるのか、数量を増やすのかといった戦略はここに直結してきます。

      さらに具体的に、品質を高めるのであれば、検査の時間を多く取る必要があります。

      当然その時間を捻出するために作業の効率化が必要になります。

      コストを下げるためには、作業の効率化が必要かもしれませんし、消耗品などの管理強化が必要かもしれません。

      納期を早めるためにも作業の効率化は必要ですね。

      このように当社の強みを強化していくためにはいずれにしても効率化は必要となってきます。

      社長が効率化しなきゃだめだと言っていた理由が理解できるようになっているはずです。

      経営資源

      経営資源と強みの関係を紐解き、具体的課題を出していきましょう!

      経営資源は以下の4つ

      4つの経営資源
      • 機械・設備
      • 消耗品・材料など
      • ノウハウ

        生産の要素と強みの関係を見ていくことで当社が強化していかなければいけない事が明確になってきます。

        すべての要素について、上記の強みの強化、弱みの克服のために今足りない事を見ていけばいいのです。

        例えば、品質の強化の中では、人は検査能力を上げたり、不良率を下げ材料のムダをなくす必要があるかもしれません。機械はもっと精度の高いものや、大型化が必要かもしれません。ノウハウは当然ながら、品質向上のためのノウハウです。

        こういった形で、一つ一つ、

        強みの強化のためには何が必要か?

        弱みのためには何が必要か?

        一緒に考えていきましょう!

        現場はよりリアルに自信の問題として認識し、やらなきゃといった想いを抱く事になるでしょう。

        まとめ

        現場との共有で改善の推進力をアップさせましょう。

        ありたい姿=会社の問題から徐々に現場の問題へと切り替わっていきます。

        経営と現場の関係性を紐解く事で具体的に自分達の問題について理解をすることが出来るのです。

        ポイントは、現場に考えさせることです!

        自分で考え、口にした事は心理的に行動へと向かわせます。

        また、必然的に合意をする事が出来、納得してくれるのです。

        さらに未来を共有する事で、目的が統一され、目標に向かってやる気が出てきます。

        以上の3つの点が達成できれば推進力は必ず高まる事でしょう!

        「現場をもっと良くしたい!」ならGFCにお任せください!

        • 「実家の工場を継ぐ事に不安がある・・・」
        • 「現場が改善を進めてくれない・・・」
        • 「工場が散らかっていて作業性が悪い・・・」
        • 「ミスが多く、材料をムダにしてしまう・・・」

        そんな悩みがある方は無料診断をご利用ください!

        factory-consulting正方形バナー

        中小製造に精通したの中小企業診断士が無料診断にお伺いします。

        無料診断をご希望するかたはこちらから、ご質問等の問い合わせこちらから

        ものづくり補助金をご希望の方はこちらから

        monodukuri-hojyokin長方形バナー
        GFC 上村正和
        GFC 上村正和 中小企業診断士・日本生産性本部認定経営コンサルタント・1級販売士

        職人一筋、木工加工から精密金属加工までを経験。精密金属加工会社では工場長を務める。現在は、中小製造業を対象に現場が活きる経営のサポートを行っている。コンサルティングを中心にのべ100社の支援実績。「日本の製造業をもう一度世界一にしたい!」という想いで支援を続けている。