町工場出身の中小企業診断士G.F.Consulting代表上村です。

管理会計を導入し、改善を行っていく流れを御伝えしていきます。

財務会計と管理会計の違いについてはこちら

管理会計導入~収益構造~についてはこちら

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今回は損益分岐点分析を使っての改善についてお伝えしたいと思います。

ビジネスモデルA社 改善

ビジネスモデルA改善

上の図はビジネスモデルAについて、2つのパターンで改善案を行った場合を見ていきましょう。

固定費-5%を見てください。

固定費が30減ってますね。

ですので、30利益が増えるという単純な話です。

変動費-5%を見てください。

今度は変動費が15減っています。

ですので、15利益が増えています。

それと同時に限界利益率の改善されています。

このビジネスモデルの場合は固定費の削減の方が効果があったわけですね。

ビジネスモデルB社 改善

ビジネスモデルB改善

ビジネスモデルBについて見ていきましょう。

固定費-5%を見てください。

固定費が15減っています。

当然経常利益が15増えています。

変動費-5%を見てください。

変動費が30減って経常利益が30増えています。

最後に値上げ3%を見てください。

こちらは売上が3%増えて、経常利益が30増えています。

なぜ金額ではなく、%で改善を行ったか?

費用が減れば利益が増える。

非常に簡単な話なんですが、実際に費用を金額でいくら減らすっていうのは現実的ではない事が多いです。

例えば消耗品費を100万円減らすという目標を立てて、フタを開けてみると消耗品費は元々110万円でした!

110万円を10万円にするのは難しいですよね。

という訳で、割合で考えます。

%で考えれば現実的かどうかわかり易いですね。

例えば今回のように-5%だったら何とかなりそう!という事ですね。

なぜAとBで改善すべき費用に違いが出たか?

非常に単純な理由ですが、元々大きい費用だった方を割合で減らせば、大きく改善出来るのです。

管理会計導入~損益分岐点分析~にてビジネスモデルについてお話しました。

ビジネスモデルと収益構造の関係を持ってすれば、変動費、固定費どちらの費用が大きいかを見れば、その費用の改善によって効果が出やすいのです。

つまり変動費と固定費に分けていく事で、自分の会社の収益構造が分かり、ビジネスモデルとの関係性を把握すれば、改善ポイントを明確に出来るという事です。

あなたの会社は変動費型?固定費型?

変動費と固定費に分ける事からスタートするわけですが、損益計算書の費用をエクセルでSUM関数で変動費と固定費に分けてください。

上図のように並べるとわかり易いですね。

また年毎の推移や、月毎の推移を見ていくとより原因がわかり易いです。

グラフで見ていく場合はもう少し並べ替えをした方が良かったりしますが、まずはここから始めてみてください。

計算式は過去のブログ等を見て頂ければ載っているかと思います。

そこで変動費型なのか、固定費型なのかを把握します。

単純に費用の大きい方を改善目標にしていきましょう。

その方が効果が大きいというのはお伝えした通りです。

大きい費用を改善しにくい場合もある!

ビジネスモデルBでは値上げ3%という改善案も出しています。

これは変動費を-5%する事が厳しい事を想定しています。

変動費はこのビジネスモデルの場合、商品の仕入れ値となります。

商品の仕入れ値を5%下げてもらう事は簡単ではありませんよね。

取引先との関係性が悪化する可能性もありますよね。

という訳で、値上げ3%の方が確率が高いのではないでしょうか。

前回の管理会計導入~損益分岐点分析~にてお伝えした通りビジネスモデルBの方が損益分岐点売上高が低く安全余裕が高いわけですが、

改善を進めようとすると弊害も多いわけです。

この辺がビジネスモデルの違いであって良し悪しではない!という根拠となります。

まとめ

費用を変動費と固定費に分ける!

ビジネスモデルと収益構造の関係性を把握する!

その関係性に応じた費用の削減を改善案とする!

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GFC 上村正和
GFC 上村正和中小企業診断士・日本生産性本部認定経営コンサルタント・1級販売士

職人一筋、木工加工から精密金属加工までを経験。精密金属加工会社では工場長を務める。現在は、中小製造業を対象に現場が活きる経営のサポートを行っている。コンサルティングを中心にのべ100社の支援実績。「日本の製造業をもう一度世界一にしたい!」という想いで支援を続けている。