社員のやる気を引き出すためには、やりがいが必要です。
一方、待遇改善などは働きやすさに関わるものです。
改善活動の中で、社員のやる気が上がらない!そんな事でお困りの社長さんに見てほしい。
給料を上げたのにやる気が落ちた!そんなことにならないための考え方を御伝えします。
ハーズバーグの動機付け・衛生理論
アメリカの臨床心理学者ハーズバーグさんが提唱したのが、動機付け・衛生理論です。
職場の満足・不満足にはそれぞれ別の要因があるといった内容になります。
私は働き続ける理由はやりがいにあり、辞める理由は働きやすさにあると考えます。
やりがいは他者から表現される、もしくは自ら感じる事で生まれる
やりがいを生み出す要因として以下のようなものを挙げました。
- 承認
- 評価
- 満足感
- 責任感
- 昇進
- 成長
これらの要素をさらに区分けすると、他者から表現され得られるものと自ら感じるものとに分かれます。
承認・評価・昇進といった事は他社から表現されて初めて得られるものですし、
満足感、責任感、成長といった事は自ら感じる事でしか成立しません。
自ら感じる事をコントロールする事は難しいですが、承認・評価・昇進といった手段を用いて、
責任感を持つ、成長を実感する、満足感を得るといった感情を引き出していきましょう。
他人は基本的にコントロールできません。
ただし、こちらの行動はコントロール可能です。
押し付けではなく、素直な気持ちで彼らを承認・評価していただければ、必ず伝わると私は信じています。
- 承認して責任感を持ってもらう
- 改善を評価し成長を実感してもらう
- 改善達成を評価し、満足感を得てもらう
このようなステップでやりがいを高めていきましょう
働きやすさはコミュニケーションと待遇面
会社を退職する大きな理由として、人間関係が挙げられます。
人間関係が悪化すると心理的ストレスが常に発生してしまいます。
パワハラへの対応が求められるのは、このストレスが自殺や事故、事件など多くの事象を生んでいるからでしょう。
人間関係も直接的コントロールが出来ないものです。
非常に難しい問題ですが、まずは人間関係のフォローを行う事です。
問題となる人物がいるならば、いずれ向き合わなければならないでしょうが、個別の内容について今この場で、明確に伝えられる事は残念ながらありません。
次に待遇面についてですが、こちらは財源が必要となります。
ですので、改善活動で増えた利益をこの財源にしていきましょう。
以下のような方法が考えられます。
- 改善達成による利益をもとに福利厚生などを整備する
- 改善評価として、給料で還元する
- 改善チームの評価として、昇給を実施する
ここでは、評価と連動する事が重要です。
何も理由をつげずに行うと上記のやりがいがバッサリ分断されてしまいます。
人参は何も先にあげる必要はありません。
もちろん彼らに評価して還元するつもりだという将来の約束は必要ですが、
達成した先に対価・報酬として渡す事が出来ればそれでいいと考えます。
まとめ
やりがいと働きやすさ、どちらか一方を改善すれば良いわけではないです。
やりがいを生み出し、改善を実施し、その還元により働きやすさの改善していく事が良いと考えます。
現場が活き活きするためには社長からの評価や承認は大きな要素です。
是非彼らとその活動を良く見て、評価につなげて頂ければと思います。