以前のブログ 製造業は人材不足? ではデータを基に実際に人材不足が起きているのかを仮説・検証致しました。

今回は改善策の一つであるHPについて、私の経験を基に御伝えしていきたいと思います。

求人サイト

あなたは求人サイトを利用した事がありますか?

私がいた会社でも毎年かなりの金額をかけて求人サイトへ掲載を行っていました。

しかし、掲載しても、なかなか問い合わせがなく、問い合わせがあった場合も希望する人材ではない事が多く、効果は薄かったと感じました。

かといって、ハローワークから人が来るわけでもなく。

効果が薄くても求人サイトに頼るしかない状況が続きました。

私が経験した急激な問い合わせ増

私のいた会社は切削加工を中心とした加工会社でした。1~10個程度の少数を加工しているのが特徴で、品質の評価が特に高かったです。その会社では、図面を確認して、安くできる加工方法を提案したり、公差が必要かどうかの判断と公差についての助言を行う事に特徴がありました。

仕上がりから逆算してお客様にあった加工提案ができていたのです。

その特徴を生かし、「ワンオフ倶楽部」という個人向け部品加工のHPを立ち上げました。

趣味の部品の問い合わせが多く、非常に多くの方からご愛用頂きました。(現在は休止中)

このHPを立ち上げた後から、急激に求人サイトからの問い合わせが増えてきました。

これにより、希望していた「20代加工経験者」というなかなか集める事が難しい人材を確保する事に成功しました。

ご縁がなかった方も多くいらっしゃいましたが、面接した方はいずれも「若く」「やる気」のある方ばかりでした。

いったい何が起きたのでしょうか?

コーポレートサイト

コーポレートサイトとは会社紹介のサイトです。

私のいた会社では「ワンオフ倶楽部」のHP作成前にも会社のHPがありましたが、名前で検索しても全く出てこないようなHPでした。

ワンオフ倶楽部のHPを作成した事で、このHPがコーポレートサイトとして重要な役割を果たし、結果として人材確保に大きく貢献したと考えます。

見てもらえなければ意味がない。

会社のHPはあるよ!という方も多くいるかと思います。

ただし、会社名で検索しても出てこないという製造業の企業が多くあります。

高いお金をかけてHPを作る事よりも、今あるものでも名前で検索し、掲載されるように修正を行いましょう。

Googleの検索サイトに登録を行う事で掲載されるようになるでしょう。

また、Googleマップなどに企業情報を登録したり、Facebookページを作りそこに会社のHPを掲載しておくだけでも効果があると考えます。

コーポレートサイトの役割

「信用を得る」という事が大きいと思います。

特に若い世代は就職活動を行う場合、必ず会社名で検索をかけます。

そこで雰囲気や作業内容などを確認してイメージを膨らませます。

HPがないとそれだけで応募をする気がなくなってしまうのです。

コーポレートサイトを人材確保に生かすには?

特に重要なのが、職場の雰囲気を伝える事だと考えます。

雰囲気を伝えるために以下の3つの写真を掲載する事をおすすめします。

1.集合写真

2.加工中の若い作業者の写真

3.代表の写真

1の集合写真では働いている人の年齢層や、空気感を感じる事が出来ます。

働き始めて仲良くしてくれそうな人がいるかどうかは求職者にとっては大きな問題です。

集合写真で笑顔があるとそれだけで印象が良くなるものです。

2加工中の作業者の写真では、自分が働いた時の事を想像してもらう事が出来ます。

求職者はこの仕事は「自分にもできるか?」といった不安を感じています。

同年代の作業者が真剣に作業しているところは、自分でもできそうという印象を持ってもらえるでしょう。

3代表の写真についてですが、会社の顔たる社長の写真は圧倒的な存在感を放ちます。

求職者は面接時にどんな人と話すのか?社長といい関係を築けるか?といった不安を抱えています。

彼らに事前に情報を与える事で面接までの壁を越えてもらいましょう。

定型文ではなく自分たちの言葉で

写真で雰囲気を伝える事に成功したら、あとは自分たちの想いを伝える番です。

「アットホーム」「仲良く」といった定型的な言葉ではアピールにつながりません。

「厳しいけど、必ずフォローしてくれる工場長」

「普段は怒らないけど、危ない行為に対してはすごく厳しい社長」

などその人のエピソードを踏まえ、人物紹介などをすると良いと考えます。

会社についてはやはり自分たちの強み・こだわりについてアピールしてください。

「品質には自信がある。検査は徹底的に行う」などの強みとこだわりを掲載しましょう。

まとめ

求人サイトだけではなく、会社のHPも必要会社のHPを検索サイトですぐ発見できるようにする。

HPには集合写真・若い作業者の作業風景・代表写真を掲載する。

自分たちの言葉で、社長・社員の人柄や、会社の強み・こだわりをアピールする。

以上がHPを使った人材確保のポイントです。

最近は動画を使ってより効果的にアピールしている企業も増えてきています。

これは決して大企業の話ではありません。中小企業だからこそ、アピールしないと何をしている会社か、どんな雰囲気かは伝わりません。

是非会社のHP(コーポレートサイト)について改善を行ってみてください。

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GFC 上村正和
GFC 上村正和中小企業診断士・日本生産性本部認定経営コンサルタント・1級販売士

職人一筋、木工加工から精密金属加工までを経験。精密金属加工会社では工場長を務める。現在は、中小製造業を対象に現場が活きる経営のサポートを行っている。コンサルティングを中心にのべ100社の支援実績。「日本の製造業をもう一度世界一にしたい!」という想いで支援を続けている。