私は10人程度の小さい会社で工場長を務めていました。
しかし、工場長になる10年も前から、マシニング部門の現場の責任者として、採用にあたってきました。
10人程度の工場で、人材の確保は困難を極めました。
その時に得た人材確保のノウハウを使って、コンサルティングをしています。
残念ながら当社の人材確保への改善策は即効性のあるものではありません。
なぜならば、「人材」と「労働力」は別物だからです。
人材とは、才能があり、役に立つ人物とされています。
新たなサービスの開発・新たな加工方法の考案・組織の活性化など、優秀な人材の生み出す力は大きなものです。
財・サービスという生産物を作るために投入される人間の能力とされています。
労働力は機械などによる代替が可能になってきていますし、人口減少が予想される日本では、機械などに代替していくべきでしょう。
人材確保は採用・離職率・育成といった3つの観点で対策を行っていく必要があります。
終身雇用が当たり前だった高度経済成長期と違い、現在は色々な選択肢があり、雇用者と従業員の関係性が大きく変わってきています。
御社の理念をもう一度明確にして、従業員に対してのスタンスを考える必要があります。
離職への対策は採用時の印象や、育成のベースとなるもので、一番最初に行わなければならないものだと考えます。
採用に関しては、必要な時に、必要な人材を確保できる事が一番の目標となります。
少子高齢化の時代になり、採用はさらに厳しくなると考えます。
まずは採用希望者を増やす事、その次に採用率を上げる事が重要です。
定年は製造業では熟練工の離職を意味します。
長く働いてもらうために、再雇用で一時的には期限を延期する事となるでしょう。
しかし、熟練工の育成という課題に対応出来る会社を多くありません。
労働者の確保と人材の確保は別問題です。
いかにして、定年する熟練工の技術を会社に残してもらい、技術の継承までの時間を短く出来るかが、会社として重要なのではないでしょうか?
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