等級制度を自分の会社に導入したいけど、どんな内容か実は詳しく知らない…。

等級制度って大まかには理解している…けど深い内容を聞かれると…。

また、近年の労働環境と雇用慣行が合わなくなっているのでは?

課題や疑問をお持ちのあなたへ、等級制度をもっと深く知れる必読の内容になっています。

大きく分類して、職務資格、職務等級、役割等級の3つの種類があります。

3つの種類の内容にはメリット、デメリットをがあり、あなたの会社方針、企業理念によって使い分ける必要があります。

等級制度をしっかり理解し、あなたの製造企業の改革の役に立てていただければと思います。

人事担当者は、等級制度って何?の質問にも、自信を持って回答できるでしょう!

この記事のポイント
  • 等級制度の特徴
  • 等級制度の深掘りと再認識
  • 自分の会社に適応する制度の発見

等級制度とは

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等級制度をわかりやすく言い換えると、人事制度の骨組みで、人事制度の中の1つです。

能力、職務、役割を基軸に社員の給与等へ反映させる。

社員のやる気や会社の生産性向上のために制度の見直しが必要になってきます。

冒頭でもお伝えしたように、労働環境が近年の雇用慣行に合っている必要があります。

関連記事:人事制度の詳しい内容について↓

等級制度のメリット

あなたの企業へ等級制度をしっかりと策定から導入まで考え抜ければ、どのような能力の人材が必要なのか一目瞭然でわかります。

関連記事:
等級制度メリット一覧
  • 社員、従業員のキャリアアップのための目標指針になる
  • 次長、部長、課長がどういった役職か明確化できていれば、目的を持って昇格を目指せる

結果、社員全体スキルの底上げに繋がります。

また、等級制度の骨格がしっかり出来上がっていれば、評価、賃金、教育の制度が作りやすくなるメリットが出てきます。

等級制度のデメリット

制度を考え抜くのに、役員や人事担当者だけでは、不完全な等級制度になってしまう可能性があります。

等級制度のデメリットとして、導入前の策定段階で方向性を間違えてしまうと、後に大ダメージを被ってしまう恐れがあることです。

等級制度デメリット一覧
  • 貴重な生産時間の消失
  • 優秀な社員、従業員の離職
  • 制度再設定間の人件費などの経費ダメージ

など、慎重にならなければいけません。

取り返しがつかなくなる前にプロに相談することを強くお勧めいたします。

それでは、等級制度の中の3種類をお伝えしていきます。

職能資格制度とは(年功序列)

年功序列

個人を軸にした制度です。

個人の能力によって昇進、評価が決まる制度。

戦後に次のような雇用慣行が普及しました。

  • 年功賃金
  • 終身雇用

職能資格制度のメリット

製造業に関しては、長い経験と勘所がある人材を重要視するのに適しています。

結果、ゼネラリストを育成できるメリットが出てきます。

職能資格制度のデメリット

デメリットして、どうしても年功序列へ傾倒していってしまいます。

そうなってしまうと人件費の高騰などの副次的デメリットも発生してしまいます。

現代の若手は年功序列を嫌うので、離職につながるケースも…。

職務等級制度とは(成果主義)

「成果主義」の見出し

仕事の内容で評価、賃金を決定する制度。

個人の価値は評価基準にならず、成果主義の評価になります。

日本ではあまり問題になりませんが、アメリカでは人種差別問題が大きな社会問題にあげられます。

職務等級制度であれば、人種で評価しないので、差別がなくなり、企業が訴えられないメリットがあり、アメリカで普及しています。

職務等級制度のメリット

以下のメリットが挙げられますので、携帯かパソコンにメモをしていただければと思います。

職務等級制度メリット一覧
  • 経費削減できる
  • 欲しい人材と出会える可能性が増える
  • ゼネラリストではなく、スペシャリストが育成できる

個人の能力を高めたい企業に合いそうな等級制度ですね。

少数精鋭のビジネスモデルであれば、検討していただければと思います。

職務等級制度のデメリット

次の項目があげられます。

デメリットも同様にメモをしていただければと思います。

職務等級制度デメリット一覧
  • 複雑になりがち
  • 業務内容以外の評価を与えづらい

日本では普及しなさそうなのが想像できますね。

従業員のこなした膨大な仕事をチェックする工数が増えるので、日本では不向きな傾向が見受けられます。

役割等級制度とは(ミッション)

個人の能力と職務の2つを評価し、等級を設定する制度です。

在籍年数、年齢に左右されず役割で序列をつける別名、ミッショングレード制度。

主体は、職務等級制度ですが、臨機応変な対応を加味した、職能も評価基準になります。

企業によって様々な制度が見受けられるのが特徴です。

役割等級制度のメリット

年功序列では年々人件費が上がってしまいますが、役割等級制度では成果に応じて給与が決まります。

役割等級制度メリット一覧
  • 人件費が低くできる
  • ポジションに応じて評価できる
  • 従業員、社員の役割の明確化
  • 従業員や社員のモチベーションが上がる
  • 企業理念を社員に浸透させやすい

結果、人件費が抑えられ、業績に応じた給与を設定できるので、社員のモチベーション維持につなげられるメリットがあります。

役割等級制度のデメリット

年功序列で評価が決まるわけではないので、一部の従業員、社員から不満が出てしまうデメリットも生じてしまいます。

役割等級制度デメリット一覧
  • 制度導入にはノウハウが必要
  • 独自の評価基準とグレード分けをするのに工数が増える
  • 従業員の配置転換をした際に等級が下がってしまい、モチベーションが下がり離職につながる可能性がある

会社としての等級制度の必要性

給料

重ねてお伝えする形になりますが、重要ですので再度お伝えいたします。

等級制度を企業側から見た視点。

等級制度は、あなたの会社へ上手く導入することで、社員、従業員へ仕事の役割と期待を明確に伝えることができるので必須になります。

また、社員、従業員のポジション、レベルによって給与を設定しますので、無駄な人件費を垂れ流さなくてすみます。

社員としての等級制度の必要性

キャリアアップイメージ

次は、等級制度を社員側から見た視点になります。

なんといっても、社員自身の成長とキャリアアップまでをイメージしやすいのがポイントですね。

モチベーションが上がり、離職を未然に防ぐことができます。

安心してあなたの工場、会社にいれるので、等級制度の導入は必須になります。

まとめ

あなたの会社の企業理念や向かいたいビジョンによって、導入する等級制度は変化します。

少数精鋭で事業を拡大したいのか?

大きな雇用を生み出しながら事業を拡大、成長していきたいのか?

製造業界での立ち位置やビジョンを俯瞰して一度、棚卸していただくことをお勧めいたします。

製造業に特化した情報を更新していきますので、等サイトをお気に入りかブックマークしていただければと思います。

誰にも相談できない製造業社長様、または人事担当者に抜擢されたあなたのために役立つ情報をお届けいたしますので、そこから始めていただければと思います。



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この記事を書いた人

GFC 上村正和
GFC 上村正和 中小企業診断士・日本生産性本部認定経営コンサルタント・1級販売士

職人一筋、木工加工から精密金属加工までを経験。精密金属加工会社では工場長を務める。現在は、中小製造業を対象に現場が活きる経営のサポートを行っている。コンサルティングを中心にのべ100社の支援実績。「日本の製造業をもう一度世界一にしたい!」という想いで支援を続けている。