たった3つのポイントを押さえてもらえば改善会議のムダがなくなり、質は高まります。

改善会議の質が高まる事によるメリットは会議時間の短縮と会議の成果向上です。

パーソナル研究所の調査によると、日本のムダな会議による損失は1500人規模の会社で年間2億円であるとされています。中小製造業ではここまで会議を頻繁に行う事はないでしょうが、改善活動においては会議を行う必要性があります。そのため中小製造業でも改善を取り組む中では、改善会議の時間短縮と成果向上は必須であるといえるでしょう。

具体的にはテーマの事前共有・進行役の設置・ホワイトボードの活用です。

今すぐに出来るのはテーマの事前共有とホワイトボードの活用です。

進行役の設置は必ず行って頂きたいですが、効果を発揮できるかは進行役の適任者の有無によると考えます。

それぞれ役目を分ける事ですぐに取り組む事も可能です。

それぞれの内容についてお話していきます。

改善会議の質の向上のメリット

改善会議の質を向上させる事で会議時間の短縮、会議の成果の向上が期待できます。

製造業では会議慣れしていない企業が多く、また現場の人間が上手く意見を言えない事も多いです。

慣れない会議で時間だけが伸びてしまいムダが多く、結局何も決まらなかったといった事はありませんか?

このような事にならないように3つのポイントを押さえより良い会議にしていきましょう!

テーマの事前共有

テーマは会議前に事前共有しておくことで時間短縮につながります。

発案者となる社長、工場長、各部門のリーダーなどが、朝礼などを通じて事前に、参加者にテーマを伝えておきます。

こうする事で参加者には考える時間が生まれます。

会議が始まってから考えるのでは時間がムダになってしまいます。

共有内容は目的、話し合う内容、開始・終了時間です。

まず第一に目的についてはメリット基準で決めましょう。

例えば、「現場の効率化達成」にとか、「働きやすい環境づくり」のためにとか会議の参加者にメリットを伝えます。

デメリットで伝えると「先日のクレームについて」「現場が汚い件について」といったネガティブで怒られるといった印象になってしまいます。

以上の事から、会議の目的はメリット基準である方が参加者意欲は高くなると考えます。

話し合う内容についてはその名の通りですが、「~の」「~について」といった事を伝えておくといいと思います。

例としては「工具棚の整理方法について」「現場の安全性向上について」といった形です。

開始・終了時間は明確にしておきましょう。

だらだらとやっても意味がありません。30分~1時間程度で設定しましょう。

テーマの事前共有によって目的、内容について理解をしてもらい、会議開始までに考えてもらう事で時間短縮につながります。

進行役の設置

進行役の設置をすることで、 会議のコントロールが出来て、時間短縮、成果の両方が向上します。

進行役が主に行う事

  • 意見を引き出す
  • 意見の整理や、ズレを修正する
  • 意見をまとめる
  • タイムキープ
  • 書記

意見を引き出すために指名する、意見を書かせるなどの方法がありますが、進行役は聞き役に徹する必要があります。

ポイントは「○○さんは~を~するにはどうすべきだと考えますか?」といった具体的質問にする事です。

「どう思う?」といった抽象的な言葉だと何についてか分からず意見を引き出しにくいです。

ですので、意見を整理しながら今何について意見をもらっているかを常に意識し、意見や議論の方向性がズレてきたら、修正を行っていきます。

議論が脱線する事が非常に多いので、「いつ、だれが、どこで、何を、どのように」といった具体的な基準で質問の調整を行う事がポイントです。

意見をまとめる段階では、最後に「いつ、だれが、どこで、何を、どのようにする」についてまとめれば共通認識を持てると考えます。

どうでしょうか?適任者はいますか?

進行役と分離できそうなものは書記、タイムキープでしょう。

この2つは進行役以外に分ける事で進行役の負担を減らす事が出来ます。

タイムキープはアラームで代行可能なので、アラームを用意し、だれかに担当してもらいましょう。

書記に関しては得意・不得意ありますので、得意な方に書いてもらってください。

タイムキーパー、書記の方も意見を出す側である事をお忘れなく。

進行役が会議のコントロールをしていくことで、意見を引き出し、会議の成果と時間短縮につながります。

ホワイトボードの活用

¥製造現場でもほぼ持っているホワイトボードを活用する事で時間短縮と共有に効果を発揮します。

書記が書いてまとめたホワイトボードを写真で撮影する!

たったこれだけです。

写真は「オフィスレンズ」というマイクロソフトのアプリを使うと簡単にムダな背景を処理する事が出来て便利です。

PDF化も簡単なので、こちらを議事録として保管や共有しておきます。

議事録を書かなくていい事で時間短縮につながりますし、

当日の話の流れで書かれたホワイトボードの内容は理解がしやすく、また思い出しやすいといった効果があります。

写真の背景処理アプリを使ってホワイトボード議事録を作っていきましょう!

まとめ

3つのポイントで改善会議の質を向上させる方法についてお話しました。

事前にテーマを共有する事で時間短縮

進行役を設ける事で時間短縮と会議の成果向上

ホワイトボードを活用することで時間短縮と共有

以上のメリットがあります。

特別な道具などが必要なわけではないので、是非ポイントを押さえて、改善会議を推進してください!

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GFC 上村正和
GFC 上村正和 中小企業診断士・日本生産性本部認定経営コンサルタント・1級販売士

職人一筋、木工加工から精密金属加工までを経験。精密金属加工会社では工場長を務める。現在は、中小製造業を対象に現場が活きる経営のサポートを行っている。コンサルティングを中心にのべ100社の支援実績。「日本の製造業をもう一度世界一にしたい!」という想いで支援を続けている。