問題の認識のためにはありたい姿、強み、経営資源の把握が必要となります。

前回問題の認識が改善のために必要だというお話をしましたが、問題を見つけるために把握すべきことについてお話していきます。

会社全体の問題について考える


問題は当社のありたい姿と現状のギャップです。

課題とはありたい姿になるためにやらなければならない事を言います。

現場で起こっている事象はあくまで、当社の中の一部分でしかない事を理解してください。

いかがですか?

ありたい姿は現場と共有はできていますか?

ありたい姿が分からなければ問題は分かりません。

また、現状をどういった形で把握していますか?

現状把握では強み(弱み)と経営資源の関係を紐解く事で行う事が重要だと考えます。

ありたい姿

ありたい姿については、私は「5年後の目標」についてヒアリングしています。

具体的には以下の内容についてです。

  • 売上について
  • 利益について
  • 人材について
  • 設備について
  • 働き方について
  • ライバルについて

このように各項目についてそれぞれ考えていくことで具体的な目標を立てる事が出来ます。

その企業によって重視するべき項目が変わってきますので、当社の理念などに基づいて内容を決めていくことが重要です。

強み(弱み)

当社の現状を知るうえでは強みが大きな要素になります。

当社のどういったことが顧客に評価され、売上につながっているのかを再認識する事が重要です。

また、現場の方は当社の強みを正しく理解していない事も良くあります。

自分達の仕事の評価ですので、正しく理解する事でやる気にもつながってきます。

強みを把握する上ではQCDといった付加価値の要素についてみていくと把握しやすいです。

  • Q品質
  • Cコスト
  • D納期

上記の3つのうちどれが、顧客から評価されているのか考えていきましょう。

方法としては

  • 顧客に直接聞いてみる
  • 顧客からの要求を調べる(値下げ要求、クレーム数、納期確認・調整・失注)
  • これまで設備投資で何を重要視したか?(機械のメーカーや、モデルの選び方など)
  • 現場の人に最も注意してきた言葉は?(「納期は絶対」「クレームだけはだすな」など)

以上のような方法を用いて、当社の強みを把握してください。

強みのない会社はありません。

当社の良い所、苦手な所を把握してみましょう。

経営資源

経営資源は上記の強みを生み出す源泉となっています。

具体的には以下の4つ

  • 機械・設備
  • 消耗品・材料など
  • ノウハウ

こういったものが生産の要素といわれています。

この中で、強みに対して、どの資源がどんな働きをしているかを考えてください。

また弱みに対してもどうの資源が足りないのかが見えてくると思います。

強みを生み出す源泉と、弱みの要因などを把握する事で当社の現状を把握する事が出来ます。

まとめ

問題認識を行うためには、ありたい姿と現状把握が必要となります。

ありたい姿はより具体的に描くことが重要です。

現状を把握するためには強みと経営資源を考える必要があります。

この2つのギャップが問題であり、ありたい姿に向かうためにすべきことが課題です。

是非ありたい姿を描き、現状を把握してみてください。

次回は現場との共有のポイントなどをお話していきたいと思います。

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GFC 上村正和
GFC 上村正和中小企業診断士・日本生産性本部認定経営コンサルタント・1級販売士

職人一筋、木工加工から精密金属加工までを経験。精密金属加工会社では工場長を務める。現在は、中小製造業を対象に現場が活きる経営のサポートを行っている。コンサルティングを中心にのべ100社の支援実績。「日本の製造業をもう一度世界一にしたい!」という想いで支援を続けている。