業務改善、現場改善、生産性向上の支援を行っています。
町工場出身の中小企業診断士G.F.Consulting代表上村です。
今回は事例を挙げて生産性向上への取り組みを紹介したいと思います。
前回、具体的改善案と効果によって判断基準を明確にするというところまでをお伝えしました。
今回はその続きを紹介していきたいと思います。
生産性向上事例A社6
前回までの内容で、判断基準を明確にしました。
今回は初めての改善チームでの実施となりますので、一番費用のかからない改善案から実施する事としました。
具体的には付属部品の先端を工夫するという事で、部品屋さんに加工をお願いしました。
これで10万円以上の効果が出れば良しとしますが、ロスの追跡が重要となります。
ここでしっかりと分析を行う事で、今回の改善案の評価を行っていきます。
1年間追跡しては時間がかかってしまうので、今回は2ヵ月間の追跡を行いました。
その上で24か月での移動平均での比較や前年比単純比較など、いくつかの分析を行った上で評価を行いました。
また数字と共に現場での評価も付け加えます。
人の感覚というのは優れているので、異変や効果に注意してもらうと意外な事実が分かってくるものです。
結果を評価する
改善チームの重要な任務に結果の評価と報告があります。
しっかりと評価を行ったうえで、良いも悪いも結果を報告しなければなりません。
結果を報告した上で、さらなる改善を目指し、改善案の再検討を行っていきます。
今回は仮説を例として挙げた上で、次の改善案の検討に入るように促しました。
付属部品の改良で、温度変化とロス率の関係が明確になってきたためです。
月で見るとわかりにくいですが、一日単位で温度との関係性を比較していたので、以前よりもハッキリと温度差からの影響を見て取れるようになっていたためです。
こういった資料を改善チームに報告させたことで、社長も関心していて、引き続き改善を行うように指示を出しました。